シェアリングエコノミーの副産物:コミュニティの形成

シェアリングエコノミーの必須条件として信頼関係の構築があります。赤の他人のユーザ同士を信頼してシェアをする必要があるからです。
この副産物として、シェアリングエコノミーには強固なユーザコミュニティが生まれます。ほとんどの場合コミュニケーションはユーザ間で完結しており、事務局がトップダウンで仲介するのは事務的なやりとりに限定されます。トラブルが発生した場合もユーザ同士で解決することが大半で、例えばAirbnbでは初期の1万件の予約までの間トラブルは全てユーザ間で解決されてきたそうです。
強固なコミュニティはユーザの帰属意識も生み出します。コミュニティが拡大すればするほど、所属ユーザの満足度は増します。自分が世界の大きな何かの一員になっている感覚を与えてくれてその感覚がさらにコミュニティ内の信頼度を増幅させていき、またトラブル発生時の自浄作用にも繋がっていきます。
この副産物のコミュニティは、市場においても大きな力を持つことになります。その分野において熱狂的でロイヤリティの高いユーザにリーチできるチャネルを維持していることはあらゆる市場において大きな意味を持ちます。コミュニティこそがブランドであり既存の市場がもつことができない唯一無二の価値となります。
また、このようなコミュニティを維持するために、如何にして信頼関係を維持し続けるかということも重要なポイントです。常に利用者同士でレビューをし合うため、どうしてもネガティブな評価がしづらくなりがちです。それを解消するために、airbnbでは、片方が書いたレビューを閲覧するためには、もう片方もレビューを投稿するか15日が経過するまで見れないという仕組みにしてあります。

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